能登半島地震の被災地に派遣された医学部付属病院DMATの活動報告会を行いました

医学部付属病院では3月4日に、能登半島地震の被災地に派遣されたDMAT(災害派遣医療チーム)の活動報告会を行いました。現地での取り組みを振り返って災害時の対応に生かすため、「災害拠点病院・DMAT運営委員会」が実施したものです。

現地調整本部での打ち合わせの様子

本病院は神奈川県の災害拠点病院に指定されており、大規模災害の発生を見据えたさまざまな対策を講じるとともに、「神奈川DMAT指定病院」として緊急時にチームを出動させる体制を整えています。今回は、医師2名、看護師1名、診療放射線技師1名、臨床工学技士1名で編成されたチームが、神奈川DMAT6次隊第2陣として1月20日にドクターカーで本病院を出発。21日から24日まで石川県七尾市で医療支援に取り組み、25日に帰院しました。

報告会では、初めに渡辺雅彦病院長が、「南海トラフ地震の発生確率が高まっていると予測されています。能登半島地震による過酷な状況の中で活動したDMATのメンバーの報告を基に、災害拠点病院として改善すべき点を改め、緊急時の対応力強化につなげたいと思います」とあいさつしました。

続いて、チームリーダーを務めた高度救命救急センターの三浦直也医師(医学部医学科講師)が活動報告を行いました。三浦医師は、七尾市周辺の地勢や人口密度、高齢化率といった地域の特徴や、現地に設置されたDMATの活動拠点本部の様子について説明。同本部の指示に基づき、福祉施設や小学校に設置された避難所で暮らす人々の健康状態や施設の運営状況、物資の調達状況を確認し、新型コロナのクラスターが発生した施設で診療や感染対策に当たったことなどを報告しました。報告後には、発災から数日間の超急性期におけるDMATの活動や、被災地までの移動手段などについて、出席者が意見を交わしました。