教育研究上の目的及び養成する人材像
文学部歴史学科考古学専攻の教育研究上の目的は、大学・学部の教育目的に沿って、考古学と周辺諸科学に関する幅広い教養と高度な専門知識、ならびに考古学的分析手法を修得し、人類史を広い視野で見つめる力を養い、その視点をもって現代社会の多様な問題に向き合い、根幹を的確に理解し解決策を創造・実行できる人材を養成することです。
1ディプロマ・ポリシー
文学部歴史学科考古学専攻では、以下の能力を備えたと認められる者に学位「学士(文学)」を授与します。
知識・理解
考古学を通じて培った歴史認識と問題意識を基盤とし、過去だけでなく現代社会の諸問題も的確に理解する基礎能力。
技能
主体的に設定した課題を論理的に分析・考察し、自らの見解を文章や図表など多様な表現形式で説得力をもって示し、積極的に発信する能力。
態度・志向性
人類史的な視野に立ち、激動する現代社会の課題に主体的に向き合い、平和な未来の構築に貢献しようとする姿勢。
2カリキュラム・ポリシー
文学部歴史学科考古学専攻が定めるディプロマ・ポリシーに基づき、以下に示す教育課程を編成し、実施します。
教育課程・学修方法・学修成果
本専攻の専門教育課程の特色は、考古学基礎科目・同発展科目・同実践科目・同卒論科目を科目群として設置し、①初年次から4年次まで時間をかけて考古学の基礎から高度な専門知識まで幅広く体系的に学べる点、②専攻で修得した知識や技術を生かして考古学関連分野への就職を目指す人材を育成できる点、にあります。
①については、基礎科目→発展科目・実践科目→卒論科目という段階的な履修が可能となるよう、カリキュラムが編成されています。1年次には、基礎科目である「考古学研究入門A・B」「日本考古学概説」「外国考古学概説」などを履修し、考古学の基礎的な知識を習得するとともに、考古学は研究対象とする時間・空間に制限がないことや、現代社会との密接な関係性や情報発信の重要性を持つ学問であることを学びます。
2・3年次は、考古学専攻の基礎固めと成長の段階として位置づけられます。この期間に、発展科目の中から自由に科目を選択することで、地域・時代・テーマを広く見据え、自身の課題を主体的に発見し掘り下げる力を養います。「日本考古学特講A~E」では日本列島に重点を置き、身近な地域の歴史・文化・自然環境への理解を深めます。「外国考古学特講A~E」では、海外の様々な事例を通して、人類史に関する幅広い教養を身につけます。また、「日本考古学演習A~E」「外国考古学演習A~E」などの演習形式の授業を通じて、発表や討論を重ねることで、批判的・論理的思考力を鍛え、プレゼンテーションやコミュニケーション能力の向上を目指します。さらに実践科目では、遺跡の測量や発掘を通じて、考古学のフィールドワークに必要な知識や技術を実践的に学びます。
3年次の秋学期からはゼミに分かれ、特定の指導教員の下で卒業論文の準備に取り掛かります。「卒業論文基礎1」「卒業論文基礎2」を履修することで、自身の課題や問題意識をゼミ内での発表や議論を通じて明確化させます。また、これらの授業を通して、自らの課題を論理的に分析・考察する力を鍛えます。こうした取り組みは、最終的に4年次の秋学期に「卒業論文」として結実させます。「卒業論文」は、4年間にわたる段階的な学修の成果を示すものです。これまでの学修で培った人類の叡智に対する歴史認識を基に、専門分野の課題を論理的に分析・考察し、自らの見解を積極的に発信する手段として、論文形式でまとめます。
②について、考古学に関連する専門職として、地方公共団体や公益法人などの調査組織で埋蔵文化財行政に従事する専門職員や、博物館に勤務する学芸員が挙げられます。これらの職に就くためには、埋蔵文化財に関する専門知識や実務経験、さらに学芸員資格が必要です。2年次以降には、実践科目である「考古学実習1・2」や「資料分析法演習」をすべて履修することが求められるほか、学芸員資格に関連する科目の履修も必要となります。これらを通じて、考古学の専門知識や技術を身につけ、専門家に必要な基礎的能力を養成することを目指します。
学修成果の評価方法
授業科目ごとの学修評価については、科目ごとにあらかじめ学修成果目標と成績評価基準を策定・明示し、それに沿って担当教員が公正かつ厳格な成績評価を行います。
また、学位プログラム単位での学修成果の評価については、文学部歴史学科考古学専攻のディプロマ・ポリシーに示されている「知識・理解」「技能」「態度・志向性」に関して、ルーブリックによる観点別評価、修得単位数・GPAによる分析評価、授業についてのアンケート等を用いた学生による自己評価により、学修成果の評価を行っています。その集計結果は、FD活動等をとおして教育の質向上のためのPDCAサイクルにつなげています。
3アドミッションポリシー
求める学生像
文学部歴史学科考古学専攻の教育目標を理解し、この目標を達成するために自ら学ぶ意欲をもった人材。及び、文学部歴史学科考古学専攻で定められたディプロマ・ポリシーで求められている能力を、身につけられると期待できる基礎学力を十分有する人材。
入学者にもとめる知識・技能・思考力・判断力・表現力・態度
(1) 知識・技能
英語では、高校までに学ぶ基礎的な文法を習得し、そのうえで高校段階までの十分な文章理解力、表現力、コミュニケーション能力を身につけておくことを望みます。
国語では、高校での国語の履修を通して、高校段階までの十分な文章理解力、文章表現力、コミュニケーション能力を身につけておくことを望みます。
社会では、高校での社会の科目の中から数科目を選択し、個々の項目の内容を理解していることを望みます。
数学及び理科は、文系の学問を学ぶ上で必要な自然科学的な知識を幅広く理解していることを望みます。
(2)思考力・判断力・表現力
自らの先入観にとらわれず、知識や思考の幅を広げることに旺盛な意欲を持ち、論理的な思考による問題解決能力の向上に努力を惜しまない人であることを望みます。
(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
人間を理解しようとする広い視野を持ち、他者との対話に積極的であること、また、自己に対しては自省的であり、忍耐力と社会性を兼ね備えること、こうした人材像に共鳴する人であることを望みます。