文学部

歴史学科 西洋史専攻

教育研究上の目的及び養成する人材像、3つのポリシー

教育研究上の目的及び養成する人材像

文学部歴史学科西洋史専攻の教育研究上の目的は、大学・学部の教育目的に沿って、ヨーロッパとその関連地域から構成される西洋世界について歴史的視点から多角的に学ぶことによって、幅広い知識を習得するとともに、思考力や判断力を養い、異文化の特質を正しく理解し、教育や文化をはじめ、様々な分野で国際的にも活躍できる優れた人材を養成することです。

3つのポリシー

ディプロマ・ポリシー

文学部歴史学科西洋史専攻では、以下の能力を備えたと認められる者に学位「学士(文学)」を授与します。

知識・理解

未来に向かって歴史をつくってきた世界史的事象に対する理解を基礎としつつ、現代社会もそのような歴史の過程にあることを念頭におき、西洋史上の様々な歴史事象を体系的に理解する能力。

汎用的技能

外国語読解能力及び西洋世界における事象に関する史・資料の読解・分析と論理的な思考を、主体的な問題関心をもって鍛えかつ積み重ねることによって、自らの西洋に関する歴史像を構築し、その成果を適切な方法で表現する能力。

態度・志向性

多様な価値観をもつ人々が共存する現代社会の一員であることを自覚しながら、異文化への理解と歴史的な観点に立って現代社会の課題を分析・把握し、よりよい社会の構築に積極的に取り組もうとする姿勢。


2カリキュラム・ポリシー

文学部歴史学科西洋史専攻が定めるディプロマ・ポリシーに基づき、以下に示す教育課程を編成し、実施します。

教育課程・学修成果

特色として以下の6点が挙げられます。

① 西欧(イギリス、ドイツ、フランス)と地中海世界(ギリシア・ローマ、ビザンツ)を特色とする西洋史教育
② 現代世界とその中での日本の役割を「歴史」の視点から学ぶ
③ 少人数教育によって、批判的思考力と自己表現力を養う
④ 外国語能力の向上を目指す
⑤ 国際人として活躍できる人材の養成
⑥ 学校教員や博物館学芸員の養成

① について、西欧や地中海世界の諸国家・地域を科目名とする講義とゼミナールを開講すると同時に、各種のテーマ史(政治、社会、民衆、文化、思想など)の授業を通じて、西洋史の多彩な諸相に迫ります。

② について、現代世界の位置付けをよりよく理解するために、「西洋近代史A・B」、「西洋現代史A・B」の講義を置く一方、各国史の中でも近現代史の講義・ゼミナールを多く開講します。

③ について、初年次の入門ゼミナールや各国家史・テーマ史ゼミナールにおいて、少人数教育を徹底させ、課題と主体的に取り組むことによって批判的思考力を、発表や討論を通じて自己表現力・コミュニケーション能力を向上させることを目指します。

④ について、西洋の社会と文化を深く理解し、歴史学習の基礎となる外国語の習得を重視します。英語のほかにもドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語の授業を開講する一方、専門科目のゼミナール授業ではこれら第2外国語も含めた外国語文献をテキストとして取り上げます。

⑤ について、異文化社会としてのヨーロッパやアメリカに直接触れ、その特質を理解することを目的として、「ヨーロッパ・アメリカ実地研修」を設置しています。また、ヨーロッパ・アメリカをはじめとする世界各地の大学で学ぶために、東海大学海外派遣留学制度の活用を強く推奨しています。

⑥ について、西洋史専攻で学んだことを生かせる職業として、中学校社会、高等学校地理・歴史の教員や、博物館・美術館等の学芸員があるので、各種の関連講義を開講するほか、資格取得を希望する学生を対象にセミナー等の発展的な指導をすることによって、教員や学芸員の養成を目指します。

学修成果の評価方法

歴史学科西洋史専攻のディプロマ・ポリシーに示されている「知識・理解」「汎用的技能」「態度・志向性」に関して、ルーブリックによる観点別評価、修得単位数・GPAによる分析評価、授業についてのアンケート等を用いた学生による自己評価により、学修成果の評価を行っています。その集計結果は、FD活動等をとおして教育の質向上のためのPDCAサイクルにつなげています。


3アドミッションポリシー

求める学生像

文学部歴史学科西洋史専攻の教育目標を理解し、この目標を達成するために自ら学ぶ意欲をもった人材。及び、ディプロマ・ポリシーで求められている能力を、身に付けられると期待できる基礎学力を十分有する人材。

入学者にもとめる知識・技能・思考力・判断力・表現力・態度
(1) 知識・技能

英語では、高校での英語の科目の履修を通して英語の文章理解力、表現力、コミュニケーション能力を身につけておくことが望ましい。

国語では、高校での国語の履修を通して日本語の文章理解力、表現力、コミュニケーション能力を身につけておくことが望ましい。

社会では、高校での社会(世界史、日本史、地理、政治・経済、倫理、現代社会)の科目の中から数科目を選択し、個々の項目の内容を理解していることが望ましい。

数学及び理科は、文系の学問を学ぶ上で必要な自然科学的な知識を幅広く理解していることが望ましい。

(2)思考力・判断力・表現力

文理融合の観点から、理系の知識・技能と文系の知識・技能を総合して応用できること、及びそれらの発信ができることが望ましい。特に、現在の社会や科学技術がいかなる歴史的過程を経て形成されたかという思考に基づいて発信できることが望ましい。

(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

多様な価値観を理解し、友好的な人間関係を構築できること、物事に対して主体的に取り組む態度、及び失敗や挫折を乗り越えて目標を実現しようとする忍耐力をもつことが望ましい。