海洋学部

海洋地球科学科

先輩・卒業生からのメッセージ

※以下の内容は、すべて2020年度の情報です。

藤井 日向子
4年次在籍
藤井 日向子さん

海の謎を解き明かし、新たな研究につなげたい

“人間は月には降り立ったが、深海の底には立ったことがない” 海洋生物が好きだった私が、海そのものについて学びたいと思ったのはこの言葉がきっかけでした。宇宙よりもずっと近いのに、未だ謎の多い海の世界がとても魅力的に感じ、海洋地球科学科に進学しました。本学科では、海洋を本質から理解するために、化学、物理学、地質学を用いて地球との関係を探ります。幅広い理科系の知識が必要ですが、それぞれの授業で学んだ内容がつながったとき、海洋の、ひいては地球という惑星を構成するさまざまな要素が組み合わさったその複雑さに驚き、同時に感動したことを覚えています。また、本学所有の海洋調査研修船「望星丸」に乗船する海洋実習も魅力の一つです。自ら観測を行い得たデータから日本一深い駿河湾を学べ、海が好きな一人として貴重な経験ができたと実感しています。将来は本学科で学んだことを生かし、新たな視点から生物について研究をしたいと考えています。

過ごしやすい地球環境を創るために

大学への進学を決意したのは、中学生の頃から理科が好きになり、また人や生物にとって過ごしやすい環境について地球規模で考えるようになったことがきっかけです。本学科では、地球の成り立ちや自然界の現象など「地球システム」とよばれる仕組みから詳しく学べます。たとえば「海洋地球科学実験」では、海水に含まれている成分や、気候や気温が海に及ぼす影響、GPS(全地球測位システム)により位置情報が分かる仕組みなど、身近にある現象について実験を通して理解できます。また課外活動では、大学が所有する博物館で魚の標本を製作する活動をしています。標本の製作は作業が細かく手間がかかりますが、魚に関する知識がたくさん身につきとても勉強になります。このほかにも、海洋学部にはさまざまなグループやプロジェクトチームがあり、在籍学科にとらわれずいろんな活動することができます。私は学科の学びを通じて、人や生物が過ごしやすい地球環境を創る方法を見つけたいと思っています。

横田 一紗
3年次在籍
横田 一紗さん
内山 和紀
焼津市役所
内山 和紀さん

2016年度卒業

近年、日本は多くの自然災害の危険に直面しています。特に、私が生まれ住む静岡県は東海地震がいつ発生してもおかしくないと言われており、そんな地震について「地球科学」の分野から詳しく学べる本学科を知り入学しました。学科の特長的な科目である「海洋地球科学実験」では「生物化学海洋学」「物理海洋学」「資源地質海洋学」を軸として地球科学の幅広い分野を学べ、実験から得た計測データを解析する手法や技術も習得できます。これらを学んでゆくうちに私の興味は地震から海洋へ変化し、中でも海で起きている現象について知りたいと考えるようになりました。卒業研究では駿河湾に蓄えられている熱の経年変化と湾への熱の出入りについて研究しました。自分で組んだプログラムを活用しデータの解析をしましたが、計算を何度もやり直し苦労したことは今でもよく覚えています。現在、私は焼津市役所の行政経営部課税課に勤務し、固定資産税の算出やそのための調査をする業務を担当しています。窓口での応対だけでなく、外へ出て調査依頼をすることもあり、即時の対応力が求められますが、大学生活で培った行動力や計画的に物事を進めていくこと、最後までやり通す責任感は現在の業務にも生きていると思います。

私は小学生の時に琵琶湖の学習船で経験した船上生活や環境調査などがきっかけで海に興味をもち、海洋地球科学科に入学しました。大学生活では学業に励む一方で、吹奏楽サークルに所属しフルートを始めました。当初は楽譜も読めず難しい挑戦でしたが、大学の4年間で吹奏楽が好きになり、そして現在もOBとして吹奏楽研究会の演奏会に参加しています。大学は多くのことにチャレンジする機会があり、またそれを支えてくれる大切な仲間との出会いがあります。卒業研究では、大学の海洋調査研修船「望星丸」を用いて表層海水に含まれる二酸化炭素の調査を行いました。一人の学生が大学が所有する大型船を活用した研究ができることは非常に贅沢なことであり、本学科の魅力であると思います。卒業後は船に乗る仕事がしたいという気持ちがあったため、国際ケーブル光ケーブルの保守に携わっています。業務は主にケーブル船に乗船し、ケーブルの接続作業や水中ロボットの運用を担当しています。大学生活で培った「困難なことにでも挑み続ける力」を生かし、今日も日本と海外の情報通信を海から支えています。

中島 悠樹
国際ケーブル・シップ株式会社
中島 悠樹さん

2016年度卒業