海洋学部

水産学科 食品科学専攻

教育研究上の目的及び養成する人材像、3つのポリシー

教育研究上の目的及び養成する人材像

海洋学部水産学科食品科学専攻の教育研究上の目的は、大学・学部の教育目的に沿って、生物資源を食品の源ととらえ、「食品の加工・製造型(衛生含む)」、「食品分析型」、「食育対応型」の3つの柱を主眼としたカリキュラムを構築しています。従って、食品となりうる生物の特性と食品科学を理解したうえで、計画力と実践力を備え、かつ食品の加工・製造、食の安全・安心に関する知識と技術を身に付けた幅広い視野を有した、食品分野に貢献できる人材を養成することです。

3つのポリシー

ディプロマ・ポリシー

海洋学部水産学科食品科学専攻では、以下の能力を備えたと認められる者に学位「学士(海洋学)」を授与します。

知識・理解

生物の生態と環境を理解する基礎的知識、ならびに食品を科学の視点でとらえることができる専門知識を有する。

汎用的技能

食を科学するための様々な知識の習得を通して、論理的思考力と実践力を有する。

態度・志向性

食の安全・安心に関する知識、食品の加工・製造技術、ならびに食文化に関する知識の習得を通して、社会の規範やルールに従う倫理観と社会の発展に貢献する社会的責任感を有する。


2カリキュラム・ポリシー

海洋学部水産学科食品科学専攻が定めるディプロマ・ポリシーに基づき、以下に示す教育課程を編成し、実施します。

教育課程・学修成果

本学科のカリキュラムには、生物生産学専攻と食品科学専攻の2専攻で共通部分があります。1年次生の導入科目として、「水産学入門ゼミナール」や「水産通論」などで、水産学科の全教員から各分野のトピックを知り、2年次以降の学修の方向性を考えさせます。また、科学的な基礎知識を身につけさせるための共通実験科目として、「生物学実験」と「化学実験」を履修させます。このほかにも双方の専攻で水産学として最低限必要な基礎知識と応用知識に関する科目については、共通科目として両専攻で開講しています。

1年次の2セメスター以降、食品化学、基礎微生物学などの食品の基礎科目を学びながら、水産資源学、水産増殖学総論、水産増殖環境学などを学習し、水生生物の増殖の仕組や環境との関連を、また、水産餌料・栄養学、食品栄養学、食品製造学などを通して、水生生物を資源として持続的に有効利用するための知識を修得します。これらを通して汎用的技能である論理的思考力を養っていきます。

さらに社会における実践力を身につけるために、食品を科学の視点でとらえることを目指した独自性の高い専門系実験・実習の3科目、食品化学実験、微生物学実験および食品製造学実習が開講されます。これらの実験、実習によって能動的に学習しつつ実践力を習得していきます。

最終年次には、総仕上げとして卒業研究、またサマーセッションにHACCP実務管理論があります。HACCP実務管理論では食品工場における衛生管理の実践的な思考を身につけ、HACCP実務管理者の資格を得ることができます。そして卒業研究(水産学ゼミナール、水産学総合研究)では研究の考え方や解析方法、科学論文の書き方、プレゼンテーションの方法などを教員から個別に指導を受けます。本科目の目的は単に知識や技術を得るだけではなく、教員の指導のもと、様々な活動を行いながら、食の安心・安全、食品の加工・製造ならびに食文化に関する知識・技術の研鑚を通して、社会の規範やルールに従う倫理観と社会の発展に貢献する社会的責任感を身につけることです。

学修成果の評価方法

水産学科食品科学専攻のディプロマ・ポリシーに示されている「知識・理解」「汎用的技能」「態度・志向性」に関して、修得単位数・GPAによる分析評価、授業についてのアンケート等を用いた学生による自己評価により、学修成果の評価を行っています。その集計結果は、FD活動等をとおして教育の質向上のためのPDCAサイクルにつなげています。


3アドミッションポリシー

求める学生像

海洋学部水産学科食品科学専攻の教育目標を理解し、この目標を達成するために自ら学ぶ意欲をもった人材。及び、ディプロマ・ポリシーで求められている能力を、身に付けられると期待できる基礎学力を十分有する人材。

入学者にもとめる知識・技能・思考力・判断力・表現力・態度
(1) 知識・技能

英語では、高校での英語の科目の履修を通して英語の文章理解力、表現力、コミュニケーション能力を身につけておくことが望ましい。

数学では、高校での数学の科目の履修を通して公式や計算方法を理解した上で、それらを応用できる能力を身に着けておくことが望ましい。

理科では、高校での化学と生物を選択し、個々の項目の内容を理解していることが望ましい。

国語では、読解、文章作成を行う上での文構成の理解技能と表現力を身に着けておくことが望ましい。

社会は、理系の学問を学ぶ上で必要な文化的な知識を幅広く理解していることが望ましい。

(2)思考力・判断力・表現力

食品を科学的に理解するために、化学や生物をはじめとした広範な科学の知識を複合的に考察し、判断・表現できる力が期待できることが望ましい。

(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

食を通じて、自らが社会の一員であることを認識し、安全でおいしく、新規な食品を様々な人とともに課題を克服しつつ、創造しようとする意識が期待できることが望ましい。