教育研究上の目的・人材像

教育方針と教育目標

20世紀初頭の航空機の発明からロケット・人工衛星の出現に至る一世紀を経て、人類は高速大型旅客機やスペースプレーンの開発、惑星探査や宇宙ステーションの建設の時代を迎えた。このような航空宇宙機の発達と宇宙理工学の進歩は、私たちの生活文化の向上と産業技術の発展にとって不可欠なものになっている。21世紀になり、人類に夢を与える先端科学技術は、地球環境と調和して一層の発展が望まれており、先端科学技術の中で占める航空宇宙分野の比重は益々大きくなっている。従って、航空宇宙学分野における大学教育と人材育成は、21世紀の国際社会にとって最も重要な課題の一つでもある。

航空宇宙学専攻の大きな柱となる教育方針は、「ものづくり」、「情報教育」および「英語教育」の奨めである。それ故、実験実習の充実、コンピュータの利用および英語の重視をカリキュラムに盛り込んでいる。学科のカリキュラムにおいて、特に特色ある教育プログラムとしては以下に示すものがある。

  1. 1.入学初年度に履修を推奨している専門科目として、「入門ゼミナール1・2」では、全教員による広く航空宇宙分野の入門の学習をゼミナール形式で行う。「物理学B」、「物理学演習」および「工科の微積分1・2A/2B」、
    「工科の線形代数1・2」においては、物理関連および数学関連の基礎的科目の学習に力を入れている。なお、「基礎数学A・B」、「基礎物理A」はそれぞれ高校の数学・物理の復習科目である。
  2. 2.いくつかの科目は4単位科目とし、週2回の授業開講で集中学習を行う。また、多くの科目は2単位として、学生の能力と興味に応じた履修の自由度を確保し、他学科履修や副専攻分野の履修も可能とした。
  3. 3.学科の目玉である「航空宇宙特別プロジェクト」は実験とゼミナールおよび長期研究を総合した科目で、学生ロケットプロジェクト(SRP)東海大学衛星プロジェクト(TSP)および学生飛行機プロジェクト(SAP)ウルトラライトスペースシステムプロジェクト(LSSP)、航空宇宙電子システムプロジェクト(AESP)がある。これらは学生自らがそれぞれハイブリッドロケット機体や人工衛星、エンジンの製作、ロケットや人工衛星搭載機器の製作と打上げ実験および飛行機設計、製作、風洞試験、飛行実験を行う"ものづくり"科目であって、新入生から大学院生までの幅広い学生が何年生からでも参加できる航空宇宙工学教育である。
  4. 4.情報処理関連科目やコンピュータ利用科目の履修を積極的に勧めている。「基礎情報処理」、「プログラミングC」、「数値計算」などの専門科目を配し、情報技術時代に対応した総合力を養う。
  5. 5.コンピュータ実習科目、製図関連科目や実験関連科目および研究ゼミナール、卒業研究は、実験実習の技術を体得し、同時に結果をまとめて発表する能力を養う科目であり、学科が重視する科目である。
  6. 6.「科学技術英語」の開講や「航空宇宙特別プロジェクト」での海外交流を通して、国際的センスを身につけると共に、同時に多くの専門科目での英語教材、専門英語用語などを積極的に多用する。
  7. 7.当学科の主要分野である、構造力学、流体工学、推進工学、飛行力学、計測制御工学、宇宙環境科学の6つは、数学、物理学、情報処理、設計製図、実験などの共通的な基礎専門科目の上に成り立っている。これらの広範囲の分野を履修するリベラルアーツ型履修も可能であり、各専門に即した履修も可能である。

航空宇宙学科航空宇宙学専攻が養成しようとする人材

私たちの航空宇宙学科は飛行機に関わる工学やロケット、人工衛星に関わる工学の分野に加え、地球を取り巻く宇宙の科学を含めた学際的分野も学修して、幅広い知識・技術の修得のみならず、国際的センスと豊かな人間性を兼ね備えた人材の育成を目指している。近年の先端科学技術は、多くの課題が生じ困難に直面しているが、航空宇宙学科は、学生諸君が自ら問題意識を持ち、考え、主体的に課題に取り組んで問題を解決出来る能力を養うことを目標としている。

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