教育研究上の目的・人材像

光・画像工学科の教育方針および教育目標

人類は光と共に歩んできた

我々の宇宙はビッグバンと共に始まり、同時に光も広がっていった。光の中で人類は育まれ、光は生命活動には欠かすことが出来ない。当初は、空気と同様にあるがままを利用していたが、有史以来徐々に光の利用に目覚め、光の本質を知り高度に活用する努力が行われて来た。20世紀に始まった現代科学の基礎は、光の本質を理解する流れでスタートした。アインシュタイン等の光量子(フォトン)の提案から始まり、レーザーの発明で光技術は開花し、現代、光はあらゆる分野に関連し、光技術は産業界において欠かせないものとなっている。

21世紀は光の時代

20世紀はエレクトロニクスの時代であったといえる。我々の身の回りの多くの技術が電子技術の進展によって実現した。21世紀は光の時代といえる。光・画像工学科では、高度に発展した電子技術と光技術の融合した光エレクトロニクスを中心に、21世紀における高度な技術を身につけるための基礎を修得することを目標としている。

光・画像工学科が養成しようとする人材

光・画像工学科の人材養成目標としては、先端技術としての光技術・画像技術を有機的に関連させて理解し、自ら創造・企画・工夫する主体性を持ち、使いやすい技術成果をめざした人間中心の技術開発思想を身につけ、先端技術を担う自覚と誇りを持った、光と画像の専門家の養成を目指している。具体的には21世紀における高度情報化時代に対応した光産業および画像産業の企画・研究・開発・製造・販売の分野でパイオニアとなる人材の養成を目標とし、光・画像関連産業に限らず、いずれの分野にも通じる基礎を修得することを目標としている。

このような人材養成のために光技術・画像技術を深く関連付けかつ視覚認識の基礎知識や人間工学的観点の内容を織り込みながら基礎教育を進める一方で、入門科目における個別指導・発表や実験科目における個別指導の中で各自の主体性を育て潜在能力を最大限に引き出し、社会に真に役立つ能力と意欲を持つ人材を世に送り出すことを目指す。光・画像工学科では、このような学習を通して、幅広い見識と洞察力を備えた光と画像の専門家としての人材を養成することを教育目標としている。

光工学・画像工学の基礎から出発し、高い専門性を養成

光・画像工学科では、従来様々な分野で個々に教育研究されてきた光と画像に関連する事柄を総合的に取り扱うために、数学、物理、化学を基礎とした広い分野に対応する科目を用意している。これらの基礎科目は主に1、2セメスターで履修する。これらの科目は今後みなさんが自然界の様々な現象に興味を持ち、理解してゆく上での重要な言葉である。幾何光学、物理数学、光学入門はグレードナンバー100台で、専門科目を修得するための基礎となっている。光を初めて学ぶ学生にも興味を持てるような教科として、光現象の面白さを学ぶ「光学入門」がある。それらを理解する上での道具となる、電磁気学、物理学、基礎数学、線形代数、微積、化学は、1~4セメスターで可能な範囲で修得する必要がある。また、物理を体験的に理解する上で重要な、物理実験は必ず履修しておく必要があり、基礎情報処理でコンピューターの基礎を学ぶ。

3~4セメスターでは専門の基礎が多く用意されており、光工学・画像工学を体験的に学ぶ光工学基礎実験1、光の波動性の基礎を学ぶ光と波動、波動光学、電磁光学は重要な基礎であり必ず履修する必要がある。3つのコースの基礎となる先端光テクノロジー、レンズ設計、イメージ形成工学、画像マテリアル論、光化学、視覚と認識、固体物理は可能な限り履修することを勧める。より進んだ情報関連教科として情報理論、画像処理入門、プログラミングCがある。

5~8セメスターでは、3つのコースをガイドラインとして目標を持って専門の勉強に取り組むために、各種の専門科目を中心に学ぶ。光工学・画像工学を体験的に学ぶ光工学基礎実験2は、光工学基礎実験1より系統的に学ぶ形になっており、必ず履修する必要がある。各人が3つのコースを中心とした目標を持ってレーザー理工学、光エレクトロニクス、半導体工学、画像情報工学、光通信工学、光コンピューティング、光機能デバイス、先端光計測システム、ホログラフィー工学、画像ハンドリング工学、動画情報論、バイオフォトニクス、宇宙観測工学、薄膜工学などの中から選択して学修する。現代技術に欠かせない電気・電子の基礎を電子回路で学ぶ。光工学特別講義では、産業界の現状、最近の研究の現状などを知るために、企業、他大学、他研究機関等の第一線で活躍する方々を講師に招いて特別講義を行っている。

7、8セメスターでは、光と画像の各々の専門科目について、実践(研究)を通じて総合的に学び、卒業研究1、2においては、指導教員からの個別指導を受けながら各自1つの研究テーマについて、1年間卒業研究を行うことを必修としている。研究計画を自分で立て、それに従い実験等を行い、その結果を指導教員とディスカッションする過程を学ぶ。論文の作成、学会形式による発表が義務づけられており、これにより、卒業後産業界で研究者、技術者として活躍していくための技術、能力を養う。

また、全体セメスターを通して、現代の技術者に求められているモラル、権利、義務等を身につける教科として、科学と倫理、特許戦略、日本国憲法等がある。

さらに研究を続けたい学生は大学院に進学する。大学院では、より専門性の高い知識を修得し、在学中に研究成果を学会等へ発表することで専門家へ向けての訓練を受ける。

社会に出た卒業生は、在学中に学ぶ工学の基礎、光学、光学設計、レーザー、光通信、画像工学、材料科学、光デバイス、光計測、分光分析等の知識を生かして、光学、エレクトロニクス、通信、コンピュータ、材料、写真、照明、印刷、精密機械、コンピュータソフト、出版分野等幅広い分野での活躍が期待できるであろう。

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